Columns女医監修 女性のお悩みコラム
デリケートゾーンの乾燥
意外と知らないトラブルの原因
デリケートゾーンも乾燥するの?
お肌の乾燥はトラブルのもと。
化粧水、パック、クリーム・・・など、顔や体を毎日お手入れしていますよね。
しかし、デリケートゾーンも乾燥をするということはご存知でしたか?
自覚することは難しいですが、
次のような違和感は乾燥が原因だったりします。
- V・Iゾーンがカサついてかゆい
- 黒ずみが濃くなった
- パンツに擦れてヒリつく感じがする
この悩みは、しっかりケアしないとどんどん悪化していきます。
乾燥の原因
ホルモンバランスの変化
ストレス、不規則な生活、産後、更年期、閉経後など身体の変化がホルモンバランスに影響を与えます。
体調が悪いと、口の乾きやドライアイなど粘膜部分に変化が起きませんか?同じくデリケートゾーンも湿潤な状態を保てなくなり、乾いてしまうのです。
ホルモンに影響を与える可能性のある薬やサプリメントを内服していないかもチェックしてみましょう。
脱毛処理
光脱毛、シェーバー、カミソリなどの様々な脱毛処理がありますが、肌への負担は大。
肌表面のバリア機能が一時的に低下し、適切にケアをしないと乾燥・肌荒れに繋がります。
ナプキンや下着の擦れ
生理中は肌質が敏感になっており、ナプキンなどのスレで皮ふは炎症を起こしやすくなっています。炎症後の肌は乾燥が起きやすくなります。
また、自分に合わないサイズ・素材の下着を着用することによる余分なダメージが皮ふの乾燥に繋がります。
間違った洗浄方法
汚れや垢が気になり、ゴシゴシと洗いすぎていませんか?
皮ふは横にこする摩擦に弱い性質があります。
清潔にするために強い力でしっかり洗浄を繰り返すことでかえって皮ふトラブルの原因になってしまいます。
黒ずみと乾燥の関係
肌への強い刺激や、刺激の繰り返しは、肌にとっては一大事。
肌を守るためにメラニン色素という色素を分泌して肌を強くしようとするため黒くなります(色素沈着)。
また、乾燥している肌はバリア機能が低下しているため、『こする』『スレる』行為だけで色素沈着が起きやすい状態なんです。
黒ずみ予防には、日ごろの保湿ケアで肌のうるおいをキープして 『こする』『スレる』の刺激に耐えられる肌づくりが重要なのです。
乾燥のオススメ対策?
①健康な体づくり
体調が悪いとデリケートゾーンは乾いた状態に。
しっかり睡眠時間を確保し、体に負担のない生活を心がけましょう。
②正しい洗浄
一番よい方法はぬるま湯でやさしく手で洗ってあげること。
経血などの汚れが気になり石鹸などを使用する場合は、しっかり泡立てた状態で使用しましょう。
③自分に合った下着
デザイン性ばかりでなく、素材やサイズが自分に合っているかも、確認しましょう。
ナイロンやポリエチレンの素材は汗を発散しにくく、人によって刺激が強い場合があります。
オーガニックコットンやシルクなど肌にやさしい素材もありますので、使用してみてはいかがでしょう。
フィットしていない下着のサイズだと、『スレ』が生じ、皮ふのダメージから乾燥や黒ずみの原因になりやすいですよ。
④保湿をする
毎日のお手入れこそ、肌質改善への近道。
クリームやソープなど、デリケートゾーン用の保湿剤は世の中にたくさんあります。
- まとめ
- 毎日、顔のお手入れをするのと同じようにデリケートゾーンもしっかり保湿することが大切。
あなたに合った方法でしっかりケアしましょう。
クリニックに相談
「これって私だけ?」不安な人は専門医に話を聞いてもらいましょう。
あなたの味方になってくれますよ。
[コラム監修]
二宮典子 先生
NINOMIYA LADIES CLINIC 院長。
泌尿器科専門医・指導医。漢方専門医。女性泌尿器科医として、女性の排尿や生殖(セックス)にまつわる様々なトラブルの治療・サポートを行っている。